まず“pip”とは“pip(percentage in point)”を短縮したもので、“pips”は“pip”の複数形で“percentage in points”の頭文字を取ったものになります。
では、pipsはどういったものなのかというと
”為替レートの変動の最小単位”のことです。
pipsと通貨ペアの最小単位の関係とは?
ドル円やクロス円といった円が絡む通貨ペアであれば、1銭=1pipsで100銭(100pips)で1円になります。
ドルが絡むドルストレートといった通貨ペアであれば、0.01セント=1pipsで100セント(100pips)で1ドルになります。
いちいちこういったことを考えるのが大変なので、通貨ペアのレートの表記とpipsの関係を覚えておきましょう。
▼円が絡むドル円やクロス円の通貨ペアに関してのpipsの表記
ドル円やクロス円の通貨ペアは、小数点以下3桁表記になっていて0.01が1pipになります。
例)ドル円が100円から100円25銭に上昇した場合
100円(100.000)→100円25銭(100.250)ですのでこの場合は25pips上昇しています。
※1pipが1銭であって、小数点以下の0.01が1pip
この表記はユーロ円やポンド円といった他のクロス円でも考え方や単位は一緒です。
▼ドルが絡むドルストレートの通貨ペアに関してのpipsの表記
ドルストレートの通貨ペアは、小数点以下5桁表記になっていて0.0001が1pipになります。
例)ユーロドルが1.07920から1.07800に下落した場合
1.07920→1.07800ですので、この場合は12pips下落しています。
※1pipが0.0001ドルになるので、小数点以下の0.0001が1pip
こういったようにpipsという単位は全ての通貨の単位を表しますが
1pipがいくらになるのかはロット(取引枚数)によって変わってきます。
pipsとロット(取引枚数)の関係性とは?
まずロットに関してですが、ポジションを持つ際というのは、10万通貨や100万通貨といったように”通貨”という単位でポジションを売買します。
では通貨とは何なのでしょうか?
円であれば“1通貨=1円”で米ドルであれば“1通貨=1米ドル”になります。
つまり自国の通貨の単位ですね。
例えばドル円を1万通貨買った場合は1万ドルの買いポジションを保有することになります。
これは1ドルが100円であれば100万円相当のドルの買いポジションを持つということですね。
通貨とロット表記の関係について
通貨の単位をロットで表記する際は以下のように表すことになります。
▼pipsとロットの関係について円が絡む通貨ペアであれば
1万通貨で1pip動く場合 | 100円変動 |
10万通貨で1pip動く場合 | 1,000円変動 |
100万通貨で1pip動く場合 | 10,000円変動 |
pipsとロットから損益を計算する
▼円絡みの通貨ペアの計算方法
円が絡む通貨ペアの場合、利益は次の式で求めることができます。
たとえば、「USD/JPY」で3ロット(3万ドル)買って10pips値上がりしたときは、
利益=0.1円(10pips)×3万通貨(3万ドル)=3,000円
となります。
1pipあたり0.01円にロット数をかけたものが利益なので
0.1(10pipsの変動)×3万通貨(3万ドル)=3,000円
ドルストレートの通貨ペアの計算方法について
ドルストレートの(円が絡まない)場合も、基本的には同じです。
たとえば、「EUR/USD」で3ロット(3万ユーロ)買って15pips値上がりしたときは、
利益=0.0015ドル(15pips)×3万通貨(3万ユーロ)=45ドル
となります。
あとは、USD/JPYの相場を考慮すればOKです。
1ドル100円の場合は、
利益=100(円)×45(ドル)=4,500円
となります。
0.0015ドル(15pipsの変動)×3万通貨(3万ドル)=45ドル
1ドル100円×45ドル=4,500円
おまけ:ツールを使う
以上のように、1pip当たりの価格変動(ピップ値)は、通貨ペアやロット数によって変わります。
とくに、初心者のころはわかりづらいと思うので、必要に応じて計算ツールの力を借りましょう。
僕が使っているXMでは、pipsだけでなく、必要証拠金やスワップポイントなどを自動で算出してくれるツールが提供されています。